スリング・ブレイド
カレーが好きだ。
インドやネパールに行く知人に頼んでスパイスを買ってきてもらって家で調合しては「きかぬ、きかぬのだトキ!」等といいながら、美味しかったカレーの味を再現すべくせっせと作るほどには好きだ。もちろん再現などできはしないのだが、味を思い返しながら作るという作業は非常に楽しい。
が、ときどき、「これは絶対に、今世で再現を試みるのは無理があるな・・」というカレーに出会う。コロンビア8もそれしかり。
初めての訪問のため、まずはスタンダードな「キーマカレー」(850円也)から。
なんつーか、澄み切ってる。何をどうやったらそう澄み切るのか。そしてそこに広がるのは究極に高まったスパイスの小宇宙(コスモと読んでしまったあなたはハイ、同世代)。
揚げとうがらしをかじりながら、ときにピクルスをはさみながら、澄んだ小宇宙に混乱を巻き起こしながら食べ進むことしばし。ふいに現れるレーズンの甘み、すっぱいインゲンの食感を楽しみながらそのまま涅槃まっしぐら。辛すぎないけど、汗がでる。セットのグレープフルーツの酸味と、カレーの絶妙な間合い。
ノーチェックすぎた自分に震えました。またいく。すぐいく。
Columbia8 阿波座店 (カレーライス / 阿波座駅、西大橋駅、西長堀駅)
昼総合点★★★☆☆ 3.5
ブレーンバスター
ざざぶりの雨の中今日も今日とて、北新地。
「隠れ個室」とうたっている割には全然隠れてないどころかこうこうと輝く看板を出されている「自称隠れたお店」が多い昨今。本日のお店は長年新地通ってるおじさんでもヘンゼルもしくはグレーテル化しちゃう、ガチの路地中にある「藤彩」さん。
心地よい空間で美味しい料理を旨い酒とともにできれば手ごろな価格で戴きたい。
これが私たちのシンプルでいて、切実な願いである。そんな店をいつだって探してる。もちろんデートにも接待にもこじんまりとした宴会にも使えるような、女の子連れて行っても社長連れて行っても「おお」となるような。願わくば「おとぼけシェフの」「ごろりん野菜とぷりりん海老の」などといったメニューのない、店員さんのテンションが高すぎも低すぎもしない、そんな店。ねえどこにあるのいったい!
ありました、ここに。
1Fはカウンター、2Fは10人ほど入れるテーブル席なのだが、間仕切りをしてくれるので4人/5人などでの予約も可能。当方たちは4人で予約したのにもかかわらず5人で押しかけてしまったのだが快く対応くださった。
日本酒の種類も複数あり、魚はもちろん肉もうめえ、いくらご飯からのいなにわうどんまでラインナップ、2軒目の麺欲までをも満たすという大技決めてきやがります。
飲みすぎて帰り際、階段から転がり落ちないことだけを気にして再訪、キボンヌ!